企業選びの軸
今回は企業選びの軸というテーマで話をしてきます。
どうやってエントリーする企業を選んだら良いかわからない。
毎年必ず相談する方がいます。そう考えてしまう理由は単純に、企業選びの軸ができていないからだと思います。
それ以前に、企業を知らないからだと思います。
企業を知れば自然に自分がエントリーしたい企業が見つかります。
自己分析が終わってから企業選びがしたいという方もいますが、並行して進めた方が良いと思っています。企業選びと自己分析の順番はどちらからでも良いと思います。
自己分析と企業研究をそれぞれどのように進めたら良いかわからないという方は、
自己分析が進むときは自己分析を、企業研究が進むときは企業研究をしましょう。
自己分析からした方が自然ではありますが、
興味がある会社を見つけてから自己分析をするのもアリです
理由は、興味がある企業が見つかることで自己分析が進むからです。
そのあとは企業研究と自己分析は交互にバランス調整しながらしていきましょう。
興味がある企業が見つかる➡自己分析➡企業研究➡自己分析(以下ループ)です。
興味がある会社を見つけるときは、直感も大事だと思っています。
こだわりは捨てて自分の直感を信じるのも柔軟に物事を進めていくには必要です。
就職活動中はなにをしたら良いかわからなくなり、行動が止まってしまうのが一番避けたいことです。自分が今一番手をつけやすいもの、気乗りするものから取り組んでいきましょう。
企業選びは一度で終わらせない
企業選びは自己分析と同様に、一度だけではなく何度かし直すことが望ましいです。
就職活動を進めていくなかで、自分の気持ちが変わることで、志望する企業も変わることがあるからです。
この点でインターンで一度企業選びをしている方は有利です。
インターンを終えて、本選考に臨むにあたり自然とまた企業選びを行うので、本当に自分がしたいことを見つけやすくなっています。
多くの企業を見て、実務も経験しているので自己理解と企業理解双方が進んでおり、企業を選ぶ直感力も上がっているはずです。
一度全部の業界を見る
就職活動のはじめで志望企業群が固まればそれだけ集中して企業研究に専念できます。
絶対にやって欲しいのは、すべての業界を見るということです。
意外と全部の業界を見れていない方が多いです。はじめから興味がある業界があっても一度は全ての業界を見て欲しいです。業界の垣根を越えて全体を俯瞰することでっ他の業界との様々な関連性が見えてきます。
自分には向かなそうだなという発見があるだけでも大きな進歩です。
興味が無いことを確認するためにも業界を知りましょう。例えば、すべての業界を見て私が真っ先に興味が湧かなかったのは葬儀業界でした。(葬儀業界で働かれている方すみません。)
業界ごとに知るべきことはたくさんあります。おススメなのは業界のなかで大きくて歴史がある企業から見ていくことです。業界の歴史から成長過程、現在に至るまでが大きな企業の歴史を追うこと俯瞰できます。
次に数字に着目することです。特に業界の市場規模は年収に直結するので確認しましょう。将来性も大切です。
多様な職種を知る
職種を知ることも欠かせません。営業、事務、マーケティング、生産管理、などなど。
職種を企業選びの軸に据える方もいるくらいエントリーに際して大きな要素です。
業界ごとに多様な職種があり呼び方も様々です。業務内容もそれぞれ業界、企業ごとに異なるので採用ホームページで説明会までに予備知識をつけておきましょう。
多様な職種を知ることはすべての業界を知ることと同様、自分が希望する職種が他の職種とどのように関わったり連携するのかが見えてくるので仮に職種を絞ることになってもしておくべきです。
職種軸で就職活動をする方は営業、マーケティングが多いですね。
職種まで絞れているとより選考対策を練ることができます。エントリー時から職種を選ばせるところが増えていますし、職種まで選べていた方が入社後を自分でイメージしていて志望度が高い、熱意があると感じてもらえます。
興味がある会社の説明会を聞く
興味がある企業群は時間がある限りできるだけ多くの説明会を受けて欲しいです。
事前にエントリーシートの設問がわかっていれば、その設問にどう答えようか考えながら参加することをおススメします。説明会前にESの設問がわからないときは、昨年の設問を調べておきましょう。
説明会が終わった頃には志望動機の雛形ができ上がっているのがベストです。
消去方を使う
私は、一度全部の業界を見たうえで、感覚的に人が合わない、なんか違うと思ったら消去法を使って業界を半分くらいにばっさり切っていました。
選択について、初めは直感であっても直感を分析し、理由を付けました。
業界を調べないとわからないことだらけでした。
以下、消去法で消えた業界と志望しなかった理由です。
金融:末端社員レベルに創造性は求められない
メーカー:末端社員レベルに創造性は求められない
医療:血を見るのが怖い
農業:アレルギーで紫外線に弱い
物流:肉体労働避けたい
結果、商社、不動産、コンサル、広告が残りました。
このあと英語力が自身ないので商社が消え、不動産は人がいまいち合わず止め、コンサルは、レベル違い過ぎて止めました。残ったのが広告でした。
人も合うし、クリエイティブなことがしたかったので広告にしました。ちなみに広告に絞ったときは全然広告のことを知らなかったです。準備と理解がおぼつかないまま本選考が始まってしまいました。この辺がミーハー広告志望者だとバレたのだと思います。ですが、広告の就活はめちゃくちゃ楽しかったです。
ちなみに適職診断ででた適職は証券アナリストでした。
これは現職の売れるアート、売れないアートを見極めるのに生きています。
企業選びはとても楽しい
業界が絞れてからの企業選びでよく使われるのは、社風、社会貢献、年収、安定性、人、などですが、いずれも自分が本心から大切に思っていなければ相手に響きません。
企業選びで業界に重きを置くと、企業選びの軸はおのずと人になります。
最も大切なことが志望する業界に入ることであり、業務内容が企業によって変わらないのであれば、突き詰めていくと人が合うことが一番大事だと思うからです。
一方で、こうした一つの基準のみの極端な企業選びは危険です。
視野狭窄に陥らないよう、総合的に企業は選ぶべきですし、エントリーする企業を選ぶまでの過程も聞かれたら話せるようにしておきましょう。なぜ御社なのかに繋がります。
極端な企業選びはブラック企業にのめりこむ危険性もあります。
ベンチャー目指す人なら創業経営者で会社を選ぶのも良いと思いますが、視野は狭くなっていないか気をつけましょう。
業界は無視して、関連事業の投資が多い、新薬の開発費が多い、など特徴のある企業体質で就活する人もいます。業界を問わずに人で選ぶとか、営業スタイルで選ぶ方もいます。自分の会社をどんな風に選んだのか採用側も興味を持っています。唸らせる志望動機を練っていきましょう。
就活の進め方で、志望企業を決めて自己分析をする方法と、自己分析から始めて志望企業を選ぶ方法は両方ともメリット、デメリットがあります。
私は興味がある業界を見つけてから企業選びし、自己分析しましたが、結果的に企業に合わせる自己分析になったという負の側面もあります。
一方で、企業に合わせる自己分析は目標が逃げないので、最後まで突っ走ることができました。
自己分析からはじめる企業選びは自然ですしこちらが合う人もたくさんいます。
ですが自己分析がブレた途端に無気力になったり、どうして良いかわからなくなる傾向があると感じています。
自分で合う方を選んで納得のいく就活に役立ててもらえれば幸いです。