求人広告のキャッチを考える力が欲しいと思い、売れるキャッチコピーの書き方を学べる本を見つけたので紹介します。
コピーがどのように作られているかを学んだら、売り方がわかってきました。
セールスコピー大全:見て、読んで、買ってもらえるコトバの作り方 | 大橋 一慶 |本 | 通販 | Amazon
著者の大橋一慶さんの紹介です。
株式会社みんなのコピー代表取締役・セールスコピーライター(求められる伝え方の専門家)
ミッション「正しいセールスコピーを日本に広め自分らしく生きる力を養う」
- 学んだことを一言で
- ベネフィットができるまで
- いきなりペルソナを作らない
- ターゲットの欲求の強さと母数の関係
- ペルソナ作り
- 売りにくい商品を売る言葉の作り方
- より売るために
- 広告は3つの世界で作られる
- どうやって実践するか、次何を学びたいか
学んだことを一言で
売れるコピーとは「訴求を魅力的に表現する短い言葉」です。
根拠は、
・ベネフィットで人は物を買う
・長い文章は読まれない
・表現2割、訴求8割
だからです。
学んだ内容のハイライト
冒頭で基本的かつ本質的な言葉が散りばめられているのですが、特に印象に残ったフレーズを整理してまとめました。
・セールスコピーの本質は「同じ商品でもアイデア次第でいろんな売り言葉が作れること表現する技術のこと」
・売れるアイデアは生み出すものではなく拾うもの。お客さんの頭の中から拾い上げるもの。天才的なひらめきは必要ない。
・言葉で表現すべき、売れるアイデアがあるかどうかが前提。
・人は嬉しい未来(結果・幸福)=ベネフィットに対してお金を払う。特等やメリットは、ベネフィットが叶う理由のこと。ベネフィットが無いコピーは何も売らないコピーと同じ。
ベネフィットで人は物を買うということが序盤でしっかり染み込みました。
ベネフィットができるまで
A:ベネフィットを導き出す方法
ということはつまり法
ということはつまり?を繰り返していく。
本書ではゴルフドライバーが例に挙げられていました。
①軽くて振りやすい(特徴やメリット)
ということはつまり?
↓
②スイングしやすい(特徴やメリット)
ということはつまり?
↓
③飛距離が伸びる(ベネフィット)
ということはつまり?
↓
④スコアアップ(ベネフィット)
ということはつまり?
↓
⑤コンペで勝つ(ベネフィット)
商品の特徴とメリットから、「ということはつまり?」と問いかけることでベネフィットが生まれていくんですね。
B:ターゲットを明確にし一番求められるベネフィットを選択
「ということはつまり法」で大量のベネフィットを導きだしたら、次は「ベネフィットの選択」をしていきます。
ここで重要になるのがターゲット像の明確化、ターゲットの悩みや欲求、興味関心を具体的に知っておかなければ、反応が薄れるベネフィットを選択できません。
いきなりペルソナを作らない
ターゲット像の話になると、「ペルソナ作り」を思い浮かべる人が多くいるのですが、いきなりペルソナを作るのは危険と述べられています。
ペルソナとは、顧客として相応しい人物像のこと。
このペルソナを作る前にやるべきは、商品を買ってくれそうなターゲット層を、事前に判断すること。つまり、誰が買ってくれるのかを判断することが大切です。
どんな商品にもこの3つのタイプのお客さんがいて、いずれかの人が買ってくれます。まずこの3つのタイプの中から一番買ってくれる人を判断します。
お客さんの3タイプ
①その商品が欲しい!とても興味持っている
②知っているけどまだ欲しくない
③ベネフィットに興味はあるけど、その商品を知らない
そして、ペルソナを考えるまでには次の流れでターゲット像を明確化します。
①3つのターゲットのタイプを知る
②どのタイプが一番買うかを事前に判断
③ペルソナを作る
具体例としてバターの例が示されていたので紹介します。
バターは誰もが知っていて、どこのスーパーでも売っている商品です。
このような一般的な商品でもターゲットタイプは3つに分類できます。
①その商品が欲しい!とても興味持っている
→例:バターを使用するフレンチ料理屋
②知っているけどまだ欲しくない
→例:健康問題を意識し、マーガリンからバターに変えようと考える人
③ベネフィットに興味はあるけど、その商品を知らない
→美味しいカレーを作りたいけど、隠し味にバターが良いことを知らない人
(隠し味としてのバターが良いことを知らない)
ターゲットの欲求の強さと母数の関係
ターゲットタイプ①②③の欲求の強さと、ターゲット母数について、タイプ③から①に向かうほどターゲット数は減りますが、欲求は強くなります。
ですが、ターゲット数は少なく競合が多い層なので、タイプ①で勝負できる商品は滅多にありません。商品のポテンシャルと向き合い、狙うべきターゲットタイプを冷静に判断する必要があります。
よくあるミスは「買ってくれない人」へ売り続けることです。
買ってくれる人を知り、彼らを狙い撃つコピーを書けば、確実に反応が得られます。
一番買ってくれるのは③の層なのに①の層にめがけてコピーを作っていたら売れるものも売れなくなってしまいます。
ペルソナ作り
ターゲットが決まったらいよいよペルソナ作りです。
次の項目にあてはめて、具体的な顧客像を作ります。
ペルソナ項目
名前、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、貯蓄額、趣味、興味関心、悩み、欲求、家族構成、交友や交際などの人間関係、生活パターン、価値観、正確、口癖など
すべての項目を考える必要はなく、必要であれば追加します。アパレルなら「普段のファッション」について項目追加されるでしょう。
完成基準
欠かせないポイントは、名前をつけること。ペルソナの完成基準は、顧客像の表情や声がイメージできるか、さらには動きまでイメージできるようになればペルソナ作りは完了。
具体的なペルソナが記されていたのですが、脱帽でした。ここまで深く考えられているのか、と。
売りにくい商品を売る言葉の作り方
元々、集まりづらい求人に応募者を集めるための工夫が知りたかったので、ここが最も興味がある章でした。
結論はタイプ③で勝つ訴求を作れということでした。
提案のことを広告用語で訴求と言います。訴求とは、売れる提案のことです。
訴求がダメだと、売れないコピーを書き続けることになりっていまいます。
訴求=誰に+何を言うのか?
数多くいるタイプ③の中でも、より商品を買ってくれるターゲットを新たに探す訴求を作ります。
ターゲットを変えて売る
ターゲットを変えて売れた事例です。
ヒット商品の多くは、この訴求の考え方に基づいて理解できます。
エアヴィーヴ
一般ユーザーへ、快適な眠りを提供する寝具から、アスリートへコンディションを整える寝具として訴求し始めてから急成長。
光目覚まし
朝起きるための商品から、不眠症改善の商品として始めたらヒット!眠りのリズムを習得させ、睡眠の質を改善する商品として売り出して、朝起きたい人から、ぐっすり眠りたい人へターゲットがガラッと変わっている。既存ターゲットにとらわれず、商品の特徴やメリット、価値を欲しがる人に向けて、魅力的なベネフィットを訴えた事例。
どれだけ売りにくい商品でも、必ずその特徴やメリット、価値を強く求めるターゲットがいる。 彼らを見つけて、最高のベネフィットを提案できれば結果は変わります。
ターゲットを変えずに売れる訴求を作る
ターゲットを変えられないケースは、売れる訴求を作ることで売れていきます。
ターゲットを変えずに売るステップ
①ターゲットが抱える強い悩みや欲求を洗い出す
②その悩みや欲求を解決できる要素が、商品特徴にないか深掘りする
③見つけた特徴やメリットから、欲しいベネフィットを考える
この過程を経るとターゲットは変わりませんが、見え方が変わって見えてきます。
ターゲットは変わっていないが、訴求を変えたことで新たなターゲットができていると言っても良いでしょう。
この時の訴求作りのポイントは、商品から離れてターゲットの感情を広く知ることです。商品を買ってくれる人を広く捉えます。
売れない商品はない。希望が湧いて来ました。
より売るために
後半は深い内容になっており、引用や特に使えそうだなと思った箇所の抜粋とさせてもらいます。
セールスコピーは訴求が8割。残り2割が表現。売れる訴求が無ければ売れる言葉は生まれない。
キャッチコピー
・読み手の注意を一発でつかみ、続きを読む気にさせる言葉のこと。キャッチが悪いと読まれない。良し悪しでレスポンスが変わる。メールなら件名、ブログならタイトル、You Tubeならサムネ。優れた訴求を魅力的に表現した短い文章が、売れるコピーになる。ここを見失うと小手先の表現技術に走って売れないコピーを書き続ける。
本なら帯でしょうか。表現にこだわり訴求を崩すのは逆効果とのこと。訴求はブレてはいけないんですね。
リサーチを成功させる
①なぜその商品が必要なのか
②なぜ、その商品じゃないとだめなのか
③なぜ、今すぐ買った方がいいのか
表現方法も紹介されているので、深く知りたい方はぜひ読んでください!
広告は3つの世界で作られる
キャッチ:読み手の注意を一発でつかみ、続きを読む気にさせる言葉のこと。先述の通り。
リード:本文に引きずり込む。別のベネフィットを伝える、社会的証明や権威を伝える、キャッチをさらに詳しく伝える、続きが知りたくなるようにする。
ボディ:購入意欲を育てること。文章センスは必要ない。美しい文章ではなく、商品が欲しくなる文章が求められる。セールストークが求められる。買わない理由を与えない。書く前に構成を考えること。
売れるボディコピーの5つの法則
・1対1を意識する
・あなたはこうなります
・伝えたいことを一つに絞る
・不要な文章は読むストレスを高める
・わからせるのではなく気づかせる
ボディコピーの構成
①共感
②問題提起と解決条件の提案
③具体的な解決策の提案
④ベネフィットの訴求
⑤クロージング
これは普段の営業でも使えそうなフレームワークでした。
アートとデザイン
アートは自己表現。デザインは他社満足。レイアウトと装飾は、デザインの分野で求められる技術のこと。
ついつい自己表現をしてしまうので気をつけたいです。誰のための言葉なのか。
どうやって実践するか、次何を学びたいか
元々は、求人にエントリーを集めるにはどうしたら良いか、というアンテナから本を探していました。
コピーの持つ力がわかったので次は、
・訴求を考える方法
・表現を考える方法
・売る物の本質を知る方法
を学んで行きたいです。
よく耳にする言葉の定義、具体的な方法論が示されており、
広告について一から学びたい人にも適していると思います。
売れる世界に行くには、売れない世界を知ることから!
初めから上手くいくことは無いかも知れませんが、仮説検証は得意なので、売れない商品は無いというマインドの元、最後まで諦めずに求人を作って行きたいです!
仕事はもちろん早速普段のブログのタイトル作りにも活かせそうです。
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