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『頭の回転が早い人の話し方』ハンターハンターから生まれた「戦闘思考力」

 

就活を終えた学生は話が上手くなっている。

 

就活を終えた学生は話が上手くなっている。。。

なぜ上手くなったのかがわかれば他の学生にも装着させることができるようになるはずと考えていました。

 

しかし、そもそも「話が上手い」とはなんなのかがわからなければ教えようがありません。これを探るために、社会評論家、岡田斗司夫氏の著書『頭の回転が早い人の話し方』を参考に話し方が上手くなるときには何が起こっているのかを考察しています。

 

本書は、岡田氏が提唱する「最強の会話術」である「ユニバーサル・トーク」を身に着けるための話し方の本です。

 

この本を読めば「誰にでも通じる話し方・伝え方」が身に着くとし、さらに本書を読めばほかの話し方の本は副読本にしかならないと自負されています。

 

上記を踏まえて読み進めていただけたらと思います。

 

※以下から急に読み途中から読み込みがはじまりますがあしからず

 

話し方を武器にする戦闘思考力のギアの概念

ユニバーサル・トークは「戦闘思考力」で完成する

この章は題材の著書の中でタイトルである『頭の回転が早い人の話し方』の核心部分になります。

 

章のタイトルにもある「戦闘思考力」とは頭の回転を速くしたり、遅くしたりして思考のスピードを上下させ、場の空気を察知し、臨機応変に話すことができる能力のことです。

 

頭の回転をコントロールすることなんでできるのでしょうか?

 

HUNTER×HUNTER』から生まれた「戦闘思考力」

※戦闘思考力は岡田氏の造語です。

 

漫画『HUNTER×HUNTER』の15巻で、主人公ゴンを鍛える師匠ビスケが、修行中の彼をみつめながら、こうつぶやきます。

 

敵を観察し分析する力
そして敵を攻略するための手段を戦いながら瞬時に考える力
すなわち戦闘考察力!
様々なタイプの敵と戦わねばならない念での戦闘
そこで最も大切な戦闘技術とは"思考の瞬発力"!
いかに対処するかを素早く幾通りも考え取捨選択し
適切な対処法を実行に移すまでの刹那!
まずは考えることに慣れ
それを限りなく反射へと近付ける訓練!

これに着想を得て、「戦闘思考力」を生み出したそうです。

 

戦闘思考力とはすなわち言葉の武道

戦闘思考力はこんな人にオススメです。

とっさに振られても、面白いことが言えるようになりたい人
会議やコンペで、一目置かれる存在になりたい人
自分だけではなく、相手も引き立たせるトーク術を覚えたい人


そうしたニーズに応えるために特化した「思考の武道」です。

 

頭の回転が早いからって、頭が良いとは限らない

岡田氏が体系化した戦闘思考力とは「言い返し能力」に「分析能力」「考察能力」「発想能力」などを加味したものです。

 

①「分析能力」は複雑な状況や、要領を得ない複数の説明を整理し、論理的に捉え直す能力

②「考察能力」は説明や状況の裏筋、つまり「相手の感情やプライド」「奥に隠れている損得感情」を読み取る力

③「発想能力はミクロマクロの両視点などを駆使して、とりあえずの回答案をいくつも、それぞれの利害者別に考える能力

 

頭の回転が速いというのは=頭がいいと勘違いする人は多いですが頭の回転が速いだけでは問題解決にはほぼ役立ちません。

 

例えば、頭の回転が早い人がしがちな、話を聞いて欲しい相手に対して、結論を急かしたりすることは頭がいい人のコミュニケーションとは言えませんよね。

 

戦闘思考力を形づくる3つの要素

そもそも「思考力の強さ」とはなんなのでしょうか。

「パワー」「使いやすさ」「丈夫さ」の3観点から

 

①ハイパワーの思考力

②どんな価値観にも合わせられる応用力

③強く頼れる自己

と定義します。

 

ギアの概念:①ハイパワーの思考力

思考のパワーにはトップ、ミドル、ローの3つのギアがあります。

 

思考のパワーは調節可能なんです。

トップギア:頭の回転数が速いが共感力が低い

ミドルギア:頭の回転数も共感力も中くらい

ローギア:頭の回転数が遅いが共感力が高い

※思考の回転数は思考スピードのことです。

 

思考スピードに関して私は結論まで持っていく速さと解釈しました。

 

人の話を聞くときは頭を早く回しすぎてはいけません。

本人が自分の言葉で語ろうとしていたことが聞けなくなってしまいます。

 

ここで状況に応じて頭の回転を遅くしたり速くしたりする力が求められるのです。

 

ミドルとローがあるからトップが光る

人の話を聞く時には低速でもいいから強い回転つまり共感力を強くします。

「頭のギアを落とすことができるかどうか」がコミュニケーション上、すごく大切なんです。

 

ローギアの使い方

ローギアとは、考えるスピードをあえてゆっくりにすること。

いつも自分が言っていることそ自分で疑って、立ち止まって、受け取るだけのことをします。

 

人の話を聞くときはローギアにして頭の回転を遅くするのです。すぐに言い返そうとしない。相手の言っていることをきちんと吟味して共感の質を高めます。

 

岡田氏は講演の質問コーナーではギアをローに下げて、質問者は何でそんなことを聞きたいのだろうかということを言葉だけではなく声色や表情や年齢や見た目、服装から整理します。

 

質問者も今まで講演を聞いていたわけですから、ギアがトップに入ってはいません。質問し始める喋っているうちに自分が聞きたいことがだんだんわかってきてそれすると一番初めに聞きたいことといま自分が言ってることが矛盾してきて最後グダグダになって質問が終わるというのがよくあるパターンとのこと。

 

相手と同じ回転数で話すんですね。

 

まず鍛えるべきなのはローギア

頭の回転数を上げる方法は、世の中に多いですが、頭の回転数をあえて下げて力強さをあげるというのはほとんど誰も言っていません。

 

ローギアを鍛える有効な手法は、問題に対して2年も3年も考えることです。

すぐ答えの出ないテーマはずっと考える続けるのが正しいです。

 

すぐに答えを出そうとするから悩む。

悩みは人を弱らせる思考の体力を奪います。

 

ですが、締め切りなしのずーっと考えるテーマを複数持つことで思考力は持続的に強くなります。

 

表層的な知識や小手先のテクニックを手に入れることは簡単ですが、ある物事の本質を深く探求するのは非常に時間がかかりますし、論理力も要求され、それゆえ頭も鍛えられるんです。

この一文にすべてが詰まっています。

 

口数のコントロール:②どんな価値観にも合わせられる応用力

自分が口下手だと思っている人は次の二つに気をつけてください

口数が少ない人

正確な言葉を使おうとしすぎているんです。スパッと伝わるかとか、正しく相手に理解してもらうことを先回りして考えようとするから、脳の容量をかなり使ってしまっています。言葉に敏感でどちらかと言うと僕が知ってる限り文学的な人が多い。

これには同意です。私もこのタイプです。

 

口数がやたら多い人

普段の1/10しか発言しないことを意識してください。口数が多い人は、いろんな言葉で説明しようとするあまり、例え話に流れすぎます。例を増やせば増やすほど、「何について語っていたんだっけ?」「何でこんな話をしているんだっけ?」となります。表現として面白くなるのはいいんですが、内容が伝わりにくくなってしまいます。

自分が話せる話題のときには、このときもあります。話すことを10個のうち1つにすることで伝わるようになるのですね。

 

タレントの島田紳助さんが娘さんに言っていることが紹介されています。

「シチュエーション、相手の盛り上がり、自分の立場、求めている落としどころを素早く考え、10種類くらいの中から『選ぶ』と意識しろ」

切り返しの上手い方はこのくらい考えているのですね。

 

口数を増減させるのは、「相手の言いたいこと」と「自分の言いたいこと」を擦り合わせるためです。これが戦闘思考力の「どんな価値観にも合わせられる応用力」です。

なんかわかった気がしました。

 

自分の正しさと相手を守る責任:③強く頼れる自己

前提として、自分の事を「正しい」と信じて疑わないことです。独善的に感じるかもしれませんが違います。他人に寄りかかろうとしたり、ぶれないために、脳天から足裏まで通った一本の芯を持つ必要があるということです。

本当に独善的になってはいけないとも言います。軸がぶれないからこそ譲歩できることが見えるし、謝ることができるとのこと。

 

なぜかと言うと、結局誰の考えも間違っているからです。自信がありそうに見える人や、正しいことを言ってるように見える人というのは、みんなその場の雰囲気や調子に乗っているだけなんです。だけど何を言われても平気な自分を作っているから間違ってるように見えないんです。

この主張について詳しくは述べられていませんが、思想の本なので理由を投げるのはナンセンスなのかなと。

 

自分を律して、強い自己を持つことが、「戦闘思考力」の要素です。

 

 

まとめ

誰にでも伝わる話し方、ユニバーサル・トークは「戦闘思考力」で完成します。

 

個人的には、頭の回転数を下げるというのが斬新でした。

すぐに答えの出ないテーマを数ヶ月から1年かけて考えた経験なんてなかなかないですよね。地頭の正体がわかった気がしました。

 

就活の難しさってここにあると思います。

ずっと答えのないことを考えて、暫定的に結論を出す。

そして、面接では迷いは見せてはいけない。

 

にしても本質的な話ってわかりにくい。

だから、わかりやすくて広まりやすい情報しか自分に入ってこないし、そればっかりを受けていると自分で考える力が鍛えられないと思いました。

 

この本は、具体的なアクションプランは少なめです。

ですが、書かれた内容を自分のものにするにはどうしたら良いのか自分で考えられる人と考えたい人にとっては良書といえるでしょう。

 

岡田氏の主張はどんなことにも応用できそうですし、一般的でない部分はわかりやすくできれば爆発的に広まりそうです。これが独特さを生んでいるのでいかんともし難いですが。

 

この本を理解することで、ほかの話し方の本のテクニックをより自在に操れるようになります。

 

半端な知識、小手先のテクニック、曖昧な感性に限界を感じた方はぜひ読んでください!

 

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興味がある方はこちらもご覧ください!

www.takagi-no-kagi.com

 

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