『僕たちは就職しなくていいのかもしれない』を精読しています。
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第一章 もう就職できないかもしれない
公務員はこれからレッドオーシャンになる
ここで展開されるのは「人口減少社会で公務員だったら安心もなくなる」という予測。
印象に残ったこんな一節がありました。
景気が悪くなるのは商売がうまくいかないせいとか、国家の経済政策がうまくいかないからだとかんがえがちですが、そうではなく、日本の人口が減っているから国民総生産が下がって当たり前
このような理由で、国民全員で作り出せるお金は減り、至極当然のように公務員の必要数も減ると予想されています。
公務員の数を減らすために、リストラをするかというとそうではなくて、新しい人を入れないようにする。いまの公務員たちのクビを切らないようにする動きになるとのこと。
既得権益者の防衛本能が働くわけ。これが雇う側の考えというわけですね。
忙しいのに人手が増やせない
公務員であろうが、経済が停滞すると新しい人を入れられなくなるのはいっしょだということがわかりました。
企業でも、新しい人を入れられなければ、前に入っていた人を出世させられなくなる。仮に出世させられても給料を上げられない。出世する目的がなければ、出世の意味もなくなる。これは一部の企業でもう起きていますね。
窓際族を置いておく余裕もなくなっている。
だが現場は忙しい。なぜなのか。
分業によるコストダウンの副産物
ここの内容は少し難しかったです。
なぜ人手が増やせないのか、を「分業によるコストダウンを進めすぎたから」だとし、日本人を雇う大変さが述べられています。
クレバーな企業は業務をマニュアル化してネットワークを築き、どんどん海外に出していきます。作業工程を分解して低コストでできる仕事を海外で済ませた結果、日本国内には仕事がなくなる。少人数の固定メンバーで高利益を出すと良い経営者としてもてはやされもします。
人件費を削減しなければならなくなったとき、相手が外国なら「この部門は閉鎖したから」で済む話が日本人だとそうはいかない。日本人はクビにするときにいちいち謝らないといけないとも書かれています。
合理的な経営をしようとすればするほど日本人を雇うことがネックになってくるのです。日本人は高級品なんですね。
日本人を雇う大変さを感じました。私たちは法律で守られているんですね。
岡田斗司夫さんについて知りたくなった
述べられているのは事実に基づいた自論なのでしょうが、極論でありながらも納得感がありました。
その証拠に、読んでいるうちに岡田さんについてもっと知りたくなりました。
また、こんなに物事をズバズバいうのになんで嫌われないんだろう、とも思いました。
続く。