けやき会総会無事終了しました。
まずは総会前に新学部長の宮田先生とお話ができ就任の経緯や今後について短い時間ではありますが、意見交換ができました。
主な話題は、
・ダブルディグリー(4年間で2つの大学の学位を取得する)
・推薦入学(進学校ではない学生の入学が増えた)
・大学の差別化について
・学生にとってけやき会がどう認知されれば良いのか
でした。
総会のメイン企画では、卒業生が「埼玉大学と私」というテーマで3人の先輩が思い思いに話をしてくれました。
3人の共通点は埼大が誇る超ハードゼミである現代社会専修の平林ゼミに所属しているということでした。(すでに平林先生は離職されていてショックでした)
1人目のリクルートでスタサプの営業をされている井上さん。
高校からは良い勉強道具があるだけだと使わないから高校生の前で話して欲しいと依頼が来るそう。
リクはの代表的な社内カルチャーである圧倒的当事者意識についても触れられて、
お前はどうしたい?について出席者同士でリフレクションの時間も設けてくれました。
話の主ではないのですが、「お前はどうしたい?」の英訳がWhy are you here?とのこと。この方が全然良いと思いました笑
井上さんは高校受験かなり挑戦された様子でして、
・自慢できる学歴が欲しかった
・ここまで頑張れた証が欲しかった
と話され、また埼玉大学が第一志望ではなかったと話されていました。
入学後は「ここの大学では友達とか作らない」と思うまでへそを曲げられていたようでした。平林先生に「他の大学に編入したいので、どうしたらいいか教えてください」と言うくらい。
その平林先生との出会いで人生が変わります。
井上さんご自身でも生意気だったと言っていた発言に「あなたがこの大学に残るなら他の大学に行かなくて良かったと思えるくらい指導してあげる」とおっしゃられたそうです。痺れました。
その後、平林先生の授業を受けると授業が面白くてしょうがなかったそうです。世の中のことについて探求することの面白さに気づいたそうです。
ちなみに平林ゼミは現代社会専修のメディア論という位置付けとなっており、3つのチームに分かれて模擬選挙を行い期間内の得点を競います。
この時の経験が、自己肯定感が低くて自分ひとりじゃ何もできないけど組織効力感は高い、という自分になれたそうです。とても大きいことだと思います。
リクルートのメンバーからの、
「なんでそんなにチームの力信じてるんですか?」
という問いにも平林ゼミでの経験がルーツになっているそうです。
みんなとならできそうな気がする、ゼミでの経験が今の組織効力感の源泉だと言っていました。
次の時田さん(広告代理店勤務)も平林ゼミでの経験をお話され、模擬選挙活動を通じて変われた経験を話されていました。超実践型で最後は勝敗がつくことから、負けたくないという気持ちで活動していたそうです。
答弁の中で「うさんくさい」と言われた事があり、「正しいけど信用できない」とまで言われたそう。そんな時にメンバーのサプライズ(時田さんへのエールのために七夕の短冊を作っていた)で原稿がすっ飛んだ状態でスピーチをしてみたら、点数をつけるメディアチームが涙を流すという出来事が起こったそうです。
最後は1点差で負ける事になるのですが、この時の経験が次の言葉を生み出します。
想ってないことは伝わらない。
心に嘘がない言葉が伝わる。
これで就職活動も上手く言ったのだとか。
まだまだドラマは続いて、入社してからの「社内で一番仕事ができない人」という噂が6年続いた時の話です。
ここから抜け出した今では
①どんな自分も、意地でも自分で褒める
②どれだけみじめでも嘘をつかず生きる
を心の芯に据えてお仕事をされているそうです。
職種を変更される際にも、頭が賛成したのは営業だったけどカラダが反応したのは制作(コピーライター)だったのでコピーライターに転向したとのことでした。
絶対に明けないと想っていた夜が、人生で2度、3度明けた。
次も明けるだろう。
最後は時田さんが一番自分らしいと思う仕事で締めくくられました。
「全部はわからなくても良いかもね」という温かいメッセージが込められたコピー。
扱うテーマについてそれまで目にするのは、変わらなければあたなはだめだという窮屈さで間違えたらだめ、前向きになれないと感じていたそう。
求められ、間違うと罰せられるから窮屈さを感じる。
企画書は奥さんからの言葉もヒントになったそうです。
「人の気持を考えることが自分を変えてくれた」
「つないでいただいた、おかげで今がある」
という言葉も響きました。
これからも同窓会が卒業生の帰る場所となるように発展させていきたいと思います。
柏原さん(資産アドバイザー会社代表)は元野村證券の方でした。
聞けば聞くほどぶっ飛んでいるエピーソードが聞けて面白かったです。
・野村證券側から全国の新聞屋に野村證券の寮に日経を届けるように言っているらしい
・電話営業(ガムテープじゃなくてよくない?)
・言い訳することが許されない、応答は「はい」か「いいえ」のみ
・1000万の融資、降りないと言われ、絶望。気づいたらパチンコ屋にいた
・上海の店舗の撤退時コロナ明けに行ったら別の店になっていた(中国怖い)
「自分の評価は自分で決めたい」
「地獄のような日々の中で学んでいたことで生きている」
という言葉が響きました。
埼大性は言ってしまえば地味だが、真面目コツコツができてポテンシャル高いという前向きな言葉も聞けました。
講演を機に私も恩師の高畑先生の言葉を振り返りました。
英文学を専攻していたのですが、文学で培えることは
・審美眼
・洞察力
・本質思考
この3つだと教えてくれました。学んだ事は決して実学ではありませんでしたが、今でもあらゆることの土台となっています。そして、社会に出てから多少のコンプレックスはありましたが埼大で良かったと思っています。