きっかけは何気ない日常
お礼を言われると嬉しいですよね。
今回のテーマは「お礼をされたときの返事」です。
お礼を言われたときに、気の利いたことを言えたらなあと思うことってありませんか?
仕事は付加価値のつけ合いっこ。お礼を言われたときなんか、関係性を深めるチャンスだと思うんです。
最近しっくりきたセリフが見つかったので紹介したいと思います。
ある日職場で、上司から頼み事をされたときの話です。
頼まれた作業を終わらせると、上司から『ありがとう、助かりました。』
と言われました。「とんでもないです。また何かありましたら声かけてください」と返したのですが、なんかもったいないなあと思いました。
相手は自分に対し感謝しているので少し踏み込んだ内容でもOKなはずなのに。
これだけでは次の仕事に繋がっていかない気がします。
こうしたモヤモヤはコミュニケーションを改善させるヒントが詰まった宝の山です。
以下の会話に当てはまるセリフを考えてみました。
Aさん:今日は助かったよ、ありがとう。
Bさん:『/*ここに入る言葉を考えよう*/』
どう返事をしたら関係が深まっていくか、次の仕事がくるか、仕事を振った相手の満足度が高まるか、自分も楽か、を考えてみました。
お礼を言われたときの返事
お礼を言われたときの返し方、こんなのはどうでしょう。
「貸しにしておいてもらえれば大丈夫です。」
です。
これを先ほどの会話に入れてみるとこのようになります。
Aさん:今日はありがとう、助かったよ。
Bさん:いえいえ、貸しにしておいてもらえれば大丈夫です。
Aさん:そうか、わかった。また頼むな!
こんなにうまくはいかないと思いますが、気の利いた返事のできる奴だと思ってもらえるのではないかと思います。職場ではこうした何気ないやりとりが大切だと思っています。リモートではなおさら気の利いた一言って大事ですよね。
この返答を考えたときの狙いは、
自分のことを考えさせる機会を増やすです。
いままで自分がしていた「また何かありましたら声かけてください」が完結型の返事に対して「貸しにしておいてくれれば大丈夫です。」はその後も続く余韻のようなものを残すことができます。
この余韻で会話が終わったあとも自分に感謝した気持ちを残させます。
「貸しにしておいてください。」と言われた人は何かお礼をしてあげたくなり、これが「自分のことを考えさせる機会を増やす」ことを増やす狙いがあります。
職場において仕事の機会創出のためには技術・スピードを上げるだけではなく、気持ちの面でも頼みたくなることが大切だと思います。
余韻を残して会話を終えることができれば、自分のことを考えさせる時間が増え、より印象に残ることができます。印象に残る時間が増えると、そうでない人に比べ仕事を振りたくなると思うのではないかと思います。
何かあったときにまた頼んでくれたり、チャンスをくれるかもしれません。
そこまで欲をかかずとも、相手に仕事を頼もうかなと考えさせるだけで充分だと思います。
あなたに仕事を頼んだ人は普通の返答をしたときよりも、あなたのことを考える時間が増えるはずです。これは顧客へも応用でき『なにかあったときに一番最初に相談される』可能性が高まります。
上司など、関係を築いた方が仕事がしやすいけども、なにかと普段話しかけにくい人には、作業報告の中に、一歩踏み込めるチャンスがあります。
頼み事をこなしたあとは相手からの要求を受け入れやすくなるし、相手はどう思っているのか無意識に気になっています。すかさず、「貸しにしておいてください」と伝えて、ただの作業報告を上司との関係資産に変えていきましょう。
お願いするときも使える
このセリフは仕事をお願いするときも使えます。
「貸しにしておいて欲しいんだけど」と前置きを置いて仕事を頼めば、それだけで相手への配慮が伝わります。
このほかにも色んな場面で応用ができそうですね。
会話も投資
今回は若干生意気と思われるかもしれません。
言えるチャンスが来たと思ったときに思い切って使ってみてください。
私もフレーズを思いついたのは良いのですが、上司に使うのは少しとまどっていました。ですが、思い切って使ってみたところ、笑ってくれて、後日出張に連れて行ってくれることになりました。
関係性によってフレーズ自体は変える必要がありますが、返事をただの返事で終わらせるのではなく関係を耕そうとして言葉を発する人とそうでない人で差がついていくということを伝えたいです。
お礼の返事のみならず、こうした気の利いた返事を考えておくかどうかにセンスが出ると思います。
会話も投資だと思います。普段の何気ない積み重ねが大きくなって返ってくると信じています。仕事であれば相手と関係を作るという目的意識を持って会話をしていくことが必要だと思います。
積み上げた信頼は必ず返ってきます。
日常で生まれる些細な会話、やりとりの違和感をとどめておき、どんな返しをすれば良かったのか考えて、同じ状況になったときに使ってみるのは楽しいです。やったぜ!って気持ちになります。
コンビニでも、薬局でも、カフェでも、会話があるところならどこでも、やりとりは存在します。配慮して言葉を選ぶと、自然と相手も自分のことを考えてくれるようになります。
会話の節々にオリジナリティを生むことを心掛けることで人生がもっと豊かになると感じます。